京都府舞鶴市にある 金剛院 に参拝してきました。
平安時代の天長6年(829年)に創建された古刹「金剛院」は、紅葉の名所として知られ丹後のモミジ寺と呼ばれ「関西花の寺」3番札所になっています。
実際に訪れた感想を交えて、「金剛院」の見所やアクセス・駐車場の状況などをレポートします。
金剛院 アクセス
「金剛院」には、道の駅 「舞鶴港とれとれセンター」方面から車で向かいました。
国道27号を東へ走って金剛院口(交差点) を右折。
集落の道をしばらく(1キロ弱)進み「金剛院」の駐車場に到着。
駐車場
お寺のすぐ前に駐車場が整備されています。
大型車用の駐車場もありました。
駐車料金は無料です。
最寄り駅・近隣交通機関から
JR「松尾寺駅」から国道27号を経由して約2.9 km
JR「東舞鶴駅」から国道27号を経由して約6.3 km
地図
金剛院
京都府舞鶴市に建つ「金剛院」は真言宗東寺派のお寺です。
御本尊は、波切不動明王。
山号は鹿原山。
寺号は慈恩寺。
「金剛院」は、平安時代の天長6年(829年)に第51代平城天皇の第三皇子である高岳親王(真如法親王)が「高野山」から弁才天を勧請し創建したとされます。
空海の弟子となった高岳親王は法名を真如とし、真如法親王と呼ばれ、弘法大師の十大弟子の1人として仏法の興隆につくしました。
御本尊である波切不動明王は第72代白河天皇のご病気平癒祈願のため、永保2年(1082年)若狭の国から勧請されたものです。
帝のご病気は、波切不動明王の力によってたちまち平癒したといいます。
喜ばれた白河天皇は当時荒廃していたお寺を復興し三重塔を建立して真如法親王を追善供養し勅願時として「慈恩寺」の寺号を下賜されました。
それから、お寺は第74代「鳥羽天皇」の皇后美福門院の庇護を受けて隆盛期をむかえます。
その後、江戸時代には歴代田辺城主もお寺を外護しました。
三重塔から本堂にいたる山腹の楓は細川幽斎の植樹とされ、境内地にある「鶴亀の庭」は細川幽斎作と伝えられています。
御本尊の波切不動明王は、海難避け、重病平癒、火難、水難などすべての災難を除くご利益があるとして広く人々に信仰されています。
見事な紅葉が見られる金剛院は、丹後のモミジ寺と呼ばれ「関西花の寺」3番札所になっています。

基本情報
| 名称 | 金剛院 |
| 所在地 | 〒625-0014 京都府舞鶴市鹿原595 |
| 定休日 | |
| 拝観時間 | 9:00-16:00 |
| 料金 | 入山料:300円 宝物殿拝観:500円 (要予約) |
| お問い合わせ | TEL.0773-62-1180 |
| 公式サイト | 金剛院 公式サイト |
丹後のモミジ寺
駐車場から山門に向かいます。

山門前の川の両側には、たくさんのモミジが植えられていました。
紅葉は、色づき始めと言ったところでしょうか。

まず、受付で拝観料を払いました。
拝観料は300円。(2023年時点。)
受付の周りには、お守りやお札などが並べられています。
受付で少し話をさせていただいたのですが、「今年(2023年)は紅葉が少し早くまばらだ。」という内容の事をおっしゃっていました。

受付の前には、立派なトキワサンザシが植えられていました。
常緑のサンザシという意味の植物で、春(5~6月)には白い小さな花を付けます。

受付を出て三重塔に向かいます。
三重塔への参拝路の入り口には石庭がありました。

三重塔への参拝路は楓並木になっています。
楓並木の紅葉はまばらでしたが、これが色づくと絵になる景観になるだろうと思います。

三重塔
楓並木の先には、三重塔がみえます。

三重塔は、重要文化財に指定されています。
三重塔はもともと平安時代に建てられたといいますが、現在の塔は室町後期に再建されたものです。
高さは24.6m。
屋根は、木材の薄板を用いて施工された 杮葺(こけらぶき)。
荘厳な雰囲気がただよう見ごたえのある三重塔です。

三重塔の隣には手水舎と本堂に上がる石段がありました。
石段の周囲には楓があり、これまた色づくと画になりそうな感じです。
山腹の楓は細川幽斎の植樹と伝わっているそうですが、これらがそうなのでしょうか。

石段は105段。
転ばないよう注意して登ってください。


本堂
石段を登りきると本堂があります。


本堂が建つ境内地には、落葉した銀杏の葉が黄金の絨毯のように広がっていました。
「本堂」からは、渡り廊下が延びていて、その先には「雲山閣」が建てられています。
「雲山閣」は斜面に建築された舞台造りの建物です。

本堂の東側には、弁財天様のお社がお祀りされています。

弁財天様のお社の隣には、鐘楼があります。

弘法の滝
本堂に向かって右奥にある山道の先に弘法の滝があります。
本堂から弘法の滝までは約200m。
歩いて数分です。
しめ縄が張られた神秘的な雰囲気をまとう滝です。
雨の後だったので水量は結構ありました。

庭園
「金剛院」の受付がある庫裡の前には、安土桃山時代の武将・細川幽斎の作庭と伝わる庭園「鶴亀の庭」があります。
京都府の名勝に指定されています。

中央に池がある池泉鑑賞式庭園です。

庭園手前には礼拝石、中央の池には亀が泳ぐ姿のようにつくられた亀島、右の平地には鶴石があります。


鶴石の右の方にある細長い石は鶴の首に見立てた鶴首石と思われ、長寿や幸せを願う意図でつくられた庭園と考えられています。

池の向こうの築山には須弥山石が置かれています。

訪れた日は、須弥山石の周りに敷紅葉ができていて幻想的な雰囲気を醸していました。
紅葉の時期に参拝してよかったと思います。
鹿原公園
「金剛院」の山門から東に数十メートルの位置に「鹿原公園」があります。
なだらかな芝生地に、散策路が敷設された閑静な公園です。
トイレや駐車場・東屋が整備されています。

志楽川の支流である鹿原川の対岸に三重塔を見ることが出来る景観に優れた公園になっています。


訪れた日は、園内に植えられたモミジの紅葉が始まっていて、素晴らしい景色を見られました。


金剛院 まとめ
京都府舞鶴市に建つ「金剛院」は、丹後のモミジ寺と呼ばれ「関西花の寺」3番札所になっている景観に優れた古刹です。
三重塔や紅葉・細川幽斎が作庭した庭園など多くの見所がありました。
とくに、新緑や紅葉の時期は見ごたえのある景観が見られます。
寺院の隣にある「鹿原公園」からの景観 素晴らしいのでぜひ見ておきましょう。
紅葉は例年、11月上旬から色づき始め、11月下旬にかけて見頃となります。
関連情報
関連サイト
写真撮影日
2023年11月
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